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Special Interview / 久藤 淳 氏


営業部 ディレクター
久藤 淳 氏
圧倒的なブランド力をもち、子どもから大人まで熱狂的なファンを抱える御社商品ですが、販売チャネルについて教えてください。さまざまな業態での販売を行っていますが、大きく分けると、卸流通ルートの小売店、直接取引の小売店、レゴ専門店の3つになります。小売業態としては、玩具量販店、オンライン小売店、家電量販店、GMSなどの各種チェーンストアのほか、レゴ専門店も大きな割合を占めています。レゴブランドへの戦略的適合性、カスタマーの規模・成長性、物流機能の成熟度などをもとに、カスタマーごとに差別化された提案を行っています。

今後も、レゴ専門店の出店は増えていく予定でしょうか?

順次増やしていく方向ですが、やみくもに出店するわけではありません。量販店、eコマースといった業態は、広い地域で幅広い消費者層に商品を届けていくのに適している一方で、レゴ専門店にはこれとは別の役割を期待しています。ここは実際の商品を目で見て、手にとってさわり、そして知識豊かなスタッフの説明を聞ける場所で、いわばレゴ版のアップルストアのようなものです。消費者が専門性の高い接客を通じてブランドエクスペリエンスを体験できることは「フラッグシップ」の専門店ならではのこと。レゴ専門店の役割はグローバルでレゴが確立したチャネル戦略の一つであり、日本でも着実にその実践が進んでいます。

ターゲット層に合わせた販売チャネルがあるということですね。それに対し、営業部はどういった体制で対応していらっしゃるのでしょうか。
販売チャネルに合わせて「直接取引の大型量販店」「卸流通の小売店」 「eコマース」 「レゴ専門店」と、4つのチームに分かれています。当社の場合、全体のマスタープランを元に各々の営業チームがチャネル別にプランニングし、プレゼンテーション、カスタマイズプランまで作りこんでいく体制をとっています。さらに今年からは、各チームを横断して統括するプランニングマネージャーを設けてプランニングの質的向上にさらに取り組んでいます。

得意先への営業アプローチについて教えてください。

食品、消費財などのカテゴリーに比べ、玩具カテゴリーは限られた数の小売店に売り上げが集約されています。そのために、どれだけ数多くの小売店に商品を置くかではなく、上位の顧客と密度の高い協業関係を築くことが重要になります。このような環境の中では、いわゆるリレーション作りのみではなく、カスタマーのビジネスモデルに即した付加価値を提供できることが必須といえます。幸いなことにレゴブランドの認知度は非常に高く、「黄色のバナーとレゴのロゴが見えるだけで集客効果がある」とまでクライアントからは高い評価をいただいています。ブランド力を基軸に、業態・ビジネスモデルに応じて提案の差別化を進めていますが、大手の小売業様にはジョイントビジネスプランニング体制で臨み、複数部門からなるチームとして活動しています。

その高いブランド力は、大きな強みですね。御社の営業戦略は、どういった点に注力していらっしゃるのでしょうか。

営業戦略はとてもシンプルで、大きく分けて二項目です。一つ目は、店頭を通じたブランドビルディングです。レゴ製品のお取り扱いのある全ての店舗を消費者のタッチポイントであるととらえ、消費者が正しい「レゴ体験」を通じて製品の購入が出来る環境を作り上げること。これは小売店の店頭を通じたブランドビルティング活動の実践といったところでしょう。日本の子どもたちが未来永劫にわたってレゴで遊び続けられるよう、店頭でのブランドの在り方とその実践を常に磨き上げています。

もう一つは、カスタマーとの相互利益的成長です。レゴブランドの成長がカスタマーの玩具売場全体の売上・利益の持続的成長に貢献できること。わたしたちの商品が売れる代わりに他社の商品が売れなくなり、カスタマーの売場全体でのビジネスが最適化されないのでは持続的なビジネスであるとはいえません。カスタマーへの提案は一人よがりではなく、相手の立場に立ったものである必要があります。カスタマーの業態・ビジネスモデルの特徴をよく理解し、適切な差別化提案を続けることも大切なことです。レゴ製品には1000円程度のスターターセットから、2万円以上する大箱まであり、この多彩な品揃えを活用する腕前もまた営業力の一つです。

御社が考えるライバルや、ベンチマークする競合他社はありますか。

類似した遊び方のできるブロック玩具製品は多数存在していますが、直接的な競合商品は極めて限定的だと考えています。一方で店頭での場所の取り合いや、広告の量でレゴと競合するという点ではほぼ全ての玩具が競合先になってしまいますね。ただ、子どもの遊ぶ時間は限られていますから、その時間を取り合う戦いは大変にアツイものです。大人になってもずっと心に残っているロングセラー商品との競争はそれだけ熾烈なものかもしれませんね。レゴのメインターゲットは4歳~10歳になりますが、製品の箱に「99歳まで」と書かれた商品もあります。そういう意味では、私たちが広い意味でターゲットにしているのはすべての“遊ぶ心を持つ人たち”です。

少子高齢化が進んでいく中で、マーケットの成長性についてはどのようにお考えですか。

少子高齢化については、ブランドの成長をスローダウンするものではないと考えています。日本人の玩具の購買頻度は一世帯あたり年二個程度と低く、またレゴについても12ヶ月以内の購入経験率はわずかに10%以下です。ドイツなどの「レゴ先進国」では50%以上の購入経験率があり、「購入経験率」と「年間購入個数」からみる日本市場の潜在力はとてつもなく大きいといえます。それゆえに、これまでレゴを買ったことのない方に、レゴのおもしろさ、奥深さを知っていただくことが私たちの営業的な使命となっています。

ここ数年の努力が功を奏して2桁成長が続いておりますが、アジアパシフィックの中で日本は最も成長性の高いマーケットの一つです。2015年には旧来の「バケツ」商品を廃止し、「レゴニンジャゴー」のようなアニメの世界観をレゴで再現できるモデルを通じて大きな成長を果たしました。勢いよく成長するブランドを担当するのは、やっぱり楽しくてやりがいがありますね。

グローバルとの関係性や、営業の活動範囲について教えてください。

当社は、会社自体がひとつのブランドであるという事情もあり、グローバル、ローカルを通じて、ビジネスプロセス、企業文化の一貫性が高いと感じます。とはいえ営業チームというのは、各国のマーケットの成熟度に応じて実践的で多様な解決策が求められてくるところです。なので、営業といえども直接英語で地域本社、グローバル本社とのやり取りを行ったり、日本チームの代表としてトレーニングや会議に出席する場面は多いですね。この会社に移ってきてから英語が上手になったと感じるほどです。

また、他部署とのかかわりは深く、営業だけで完結する仕事は非常に少ないです。とくにマーケティング部、オペレーション部(サプライチェーン部門)との関わりは深く、社内のコラボレーションは非常に重要な文化の一つで、これは営業チームにあっても例外ではありません。カスタマーとの部門横断的協業では特にリーダーシップを発揮する場面が多くなります。

セールスだけではなく、ビジネスを俯瞰でとらえてキャリアアップしたいと考えている方には、最適な環境であるといえますね。

まさにそうですね。キャリアの幅を広げたい人には、うってつけの環境だと思います。逆に、セールスのことだけに集中したい人には不向きかもしれません。多くの部門と関わり、地域本社との連携を行い、カスタマーの立場を理解することで、自然と経営的な視点でセールスを考えることができるようになると思います。結果的に、得意先への提案も広く深くなりますし、より充実した説得力を持つものになると思います。

その視点を持てることは、キャリアの大きな武器になりますね。御社の営業部門には、どのようなバックグラウンドを持つ方が多いのでしょうか。
日本では新卒採用を10年以上実施していないので、中途採用の社員がすっかり多くなってしまいました。中途採用の方たちのバックグラウンドも多彩で、コンシューマープロダクトを中心に化学メーカー、小売業、IT、ロジスティクスなどさまざまです。年齢は20~40代が中心ですが、既婚者の割合がかなり高いと思います。採用に当たっては当社のカルチャーに馴染むかどうかを非常に重視しているため、多彩な人材の集まりながらも不思議とみなさんしっくり馴染んでおられます。

そのカルチャーとは、具体的にどのようなものですか?

自分の職務だけに没頭するのではなく、チームで動くコラボレーションを重視しています。先ほどお話した通り、営業といっても当社の場合はマルチタスク、クロスファンクションでの業務が多いため、ビジネスパートナーと一緒に動いてもらう必要があります。つまりは、個人で完結性の高い業務に集中するのが好きな方よりは、チームで仕事を成し遂げることに喜びを感じる方のほうが向いていると思います。

また、製品の供給リードタイムが長く、生産計画に基づいた販売の実施が重要であるため、 “ガンガン売りまくる”という営業スタイルより、6カ月程度の中期的な販売計画を、きめ細かく着実に遂行していける方のほうが向いていると思います。実際に、プッシュセールスに長けた「営業の猛者」みたいなタイプはいませんね(笑)。

ユニークな取り組みとしては、カスタマーから年に一回「成績表」の採点をいただいています。いくつかの取り組み項目に対して、点数や具体的な指摘をいただくことで、会社対会社の関係をより効果的・効率的なものにするべく活用させてもらっています。この「成績表」はセールス個人の査定に反映されているばかりではなく、指摘をいただいた点の改善活動は定期的にカスタマーに報告しています。カスタマーに対して深くコミットすることは、カルチャーのひとつとしてしっかり根付いたものになっています。

御社ならではの、面白い取り組みですね。話は変わりますが、久藤さんがレゴに入社された経緯について、教えていただけますか。

前職は外資系の大手コンシューマメーカーで、17年間セールス、トレードマーケティングに携わっていました。日本以外ではシンガポール、オーストラリア、韓国でも仕事をしましたが、レゴジャパン同様、非常にフラットな組織で、働きやすい環境でした。しかし、17年以上も在籍していると、あちこち経験が積み重なり、動けるポジションがだんだん限られてきたと感じました。また、レゴよりだいぶ大きな会社だったこともあり、部門内の担当が細かく分かれていたため、全体を見る仕事に関わるチャンスはなかなか訪れない。「私がしたい仕事のポジションは、もう社内にはないのかもしれない」と考えていた時にご縁があってこの仕事に移る決心をした次第です。現在のポジションはキャリアの幅を広げるチャンスだと思いましたし、レゴの中でのネクストキャリアの選択肢の多さも魅力的でした。
そして何より、当時のボスの人柄が最後の決め手でした。少々やんちゃですが誠実で信頼できる人柄で、気持ちよく本音を語り合えるボスに巡り会えたのは幸運でした。

風通しも良く、仕事も進めやすい環境であることがうかがえます。これから、どのような方に入社していただきたいですか?転職を考えている方に、メッセージをお願いします。

レゴブランドの知名度は高く、日本でも90%以上の方がブランドを認知してくれています。とはいえ、就職先としてのレゴはまだまだ認知不足です。残念ながら、レゴが営業職を募集していることすら知られていないのが現状です。子どもたちのイマジネーションとクリエイティビティに貢献する、というレゴのミッションに共感を感じてくれている応募者が多いのは喜ばしいことですが、まずは「就職先」としての認知度を改善しなくてはいけないですね。

レゴでの営業の仕事は一般的な玩具メーカーのセールスの仕事とは大きく異なっています。大手カスタマーとのコラボレーションやプロジェクトワークのほか、国内外をとわず社内の連携が日々発生します。スキル的には、営業といえどもプロジェクトマネジメントや部門横断方のネットワーキングに慣れた方を期待しています。

スタイル的にも、チームリーダーシップに優れた方、結果偏重に陥らずプロセスを大切に出来る方、コラボレーションに長けた方が向いています。レゴはグローバル企業でもあり、ビジネスレベル以上の英会話が必要とされており、トレーニングや会議が英語になっていることが多く、また特定の職種、部門、勤務地にとらわれずにキャリアを長期的視点で考えている方が有利になります。まとめて聞くとなんだかハードルが高いと感じるかもしれませんが、レゴならではの環境で皆さんのポテンシャルを伸ばしてゆけるよう、私たち部門のリーダーもサポートを惜しみません。あなたもレゴで、私たちと一緒にキャリアのブロックを積み重ねてみませんか。