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面接で職場の雰囲気を見極める

転職者向け 面接ガイド – 第5章

職場の雰囲気を見極めるための視点

企業文化についてはよく語られますが、実際に働く中でそれがどう感じられるかを知るには、「ウェルビーイング(心と体の健康)」に注目するのが有効です。働く場所や働き方は、日々のエネルギーやモチベーション、そして長期的な健康に大きく関わってきます。

 

たとえば、どんな空間で働くのか、どれくらい柔軟に働けるのか、ストレスにどう向き合っているのか ―― こうした要素は、日常の職場体験に直結しています。

 

ウェルビーイングを意識することで、表面的な情報だけでは見えにくい職場の実態をより深く理解することができます。

ウェルビーイングとは

ウェルビーイングは、単なる福利厚生の話ではありません。
心と体の健康を支えるために、職場がどのような環境や仕組みを整えているかを広く捉える考え方です。たとえば、次のような要素が含まれます:

・メンタルヘルスの支援
ストレスへの対応や、気軽に相談できる雰囲気があるかどうか

 

・物理的な職場環境
椅子や照明、作業スペース、騒音レベルなど、日々の快適さに関わる要素

 

・ワークライフバランス
残業の実態や休暇の取りやすさ、仕事と私生活のバランスの取り方

 

・健康的な習慣のサポート
ジムの利用、栄養バランスの取れた食事、十分な休息が取れる環境など

これらは、働く場所を選ぶうえで大切な判断材料です。
こうした点について面接で質問することは、「図々しい」と思われることではありません。むしろ、自分が力を発揮できる環境を大切にしているという前向きな姿勢の表れです。​

面接での自然な質問例

​ウェルビーイングに関する取り組みを知るには、以下のような質問が自然です。会話の流れに合わせて、無理のないタイミングで取り入れてみてください。

「社員のウェルビーイングについて、どのような取り組みをされていますか?」

 

「繁忙期や長時間勤務が続くような時期には、どのようにサポートされていますか?」

 

「フィットネスやメンタルヘルスに関する制度やサポート体制はありますか?」

 

「働き方について教えてください。オフィス勤務が中心ですか?それともハイブリッドや柔軟な働き方が可能でしょうか?」

回答で注目すべきポイント

ウェルビーイングに関する質問をした際は、回答の内容だけでなく、話し方や雰囲気にも目を向けましょう。
オープンに話しているか、防御的か、具体的か、曖昧か――そのトーンからも、職場の姿勢が見えてきます。

好ましいサイン

・柔軟な勤務時間やメンタルヘルス休暇、昇降デスク、ジム割引など、具体的な支援策が挙げられる

 

・健康的な働き方を実際に実践しているリーダーがいる

 

・まだ改善途中でも、方針が明確で、社員への配慮が感じられる

 

・休暇取得に対して前向きな姿勢がある

注意すべきサイン

・「根性」や「乗り越えるべきもの」といった精神論が強調される

 

・回答が曖昧だったり、話しづらそうな雰囲気がある

 

・従業員への支援よりも、期待や要求ばかりが語られる

納得のいく判断をするために

職場の環境や価値観を深く理解しようとすることは、慎重で賢明な姿勢です。

 

ウェルビーイングについて質問するのは、単に仕事を得るためではなく、健康的で前向きに働き続けたいという意思の表れです。

 

良い職場は、時間・エネルギー・プライベートとの境界を尊重してくれます。

 

心身ともに安心できる環境では、仕事の質も高まり、長く働き続けられる傾向があります。

面接前に、企業のウェブサイトや口コミを確認しておくのも有効

「企業の価値観や文化のページにウェルビーイングへの言及があるか、実際に働いている人の声や体験談に、職場環境への満足度が表れているかをチェックしましょう。」

紙面上では魅力的に見える場合でも、面接では実際の取り組みや雰囲気について直接確認する機会として活用しましょう。